2024年7月~9月の中小企業景況調査報告について

2024年8月19日~9月2日の期間に調査を実施いたしました。

⇒【調査結果】第181回中小企業景況調査報告書.pdf

①調査期間

2024年8月19日~9月2日

②調査対象期間

令和6年7月~9月期を対象とし、調査時点は令和6年9月1日としました。

③調査対象

福島県の町村に位置する中小企業の景況を調査いたしました。

  • 1.対象地区(14商工会)
    松川町、桑折町(広域:国見町・川俣町)、保原町、富久山町、平田村、船引町(広域:三春町・小野町・滝根町・大越町・都路町・常葉町)、岩瀬(広域:大東・長沼・鏡石町・天栄村)、塙町(広域:棚倉町・矢祭町・鮫川村)、南会津町、きたかた、猪苗代町、川内村、鹿島、内郷
  • 2.対象企業数及び業種内訳210企業 
    製造業47企業、建設業33企業、小売業57企業、サ-ビス業71企業
  • 3.回答企業数208企業
     回答率99.0%

④調査方法

商工会の経営指導員による訪問面接調査を行いました。

⑤調査対象地区

商工会地区市町村人口規模別実態を勘案。調査対象企業の抽出は、業種・規模等有意選出法によります。

⑥本報告書のDI

DIとは、ディフュ-ジョン・インデックス(景気動向調査)の略です。
景況を示すいくつかの指数を定期的に調査し、その結果を景況判断指標で表しています。
算出方法は、今期と前期、今期と前年同期比あるいは今期と来期(見通し)との比較を行い、
増加(上昇・好転)企業の割合から減少(低下・悪化)企業の割合を差し引いたものとしています。※日銀短観:DIとは、定義がやや異なります。

⑦調査結果

1.全業種の景況概況

 県内商工会地区における今期(令和6年7~9月期)の中小企業景況調査の結果によると、前期DI値と比較して売上額(完成工事額)では、製造業(13.5ポイント改善)で好転、建設業(19.1ポイント悪化)で悪化、小売業(14.2ポイント悪化)で悪化、サ-ビス業(1.2ポイント改善)でほぼ現状維持となっている。採算においては、製造業(3.6ポイント改善)でほぼ現状維持、建設業(8.5ポイント悪化)でやや悪化、小売業(2.1ポイント改善)でほぼ現状維持、サ-ビス業(3.1ポイント改善)でほぼ現状維持となっている。
 また、今期DI値と比較した来期(令和6年10~12月期)の見通しは売上額(完成工事額)では、製造業(4.3ポイント悪化)でほぼ現状維持、建設業(2.9ポイント悪化)でほぼ現状維持、小売業(12.4ポイント改善)で好転、サ-ビス業(1.3ポイント悪化)でほぼ現状維持の見通しとなっている。採算においては、製造業(8.5ポイント改善)でやや好転、建設業(3ポイント悪化)でほぼ現状維持、小売業(5.3ポイント改善)でほぼ現状維持、サ-ビス業(7.3ポイント改善)でやや好転の見通しとなっている。
 お天気マークを見ると、今期の売上額(完成工事額)において、製造業、小売業で来期まで雨、建設業で来期まで大雨、サービス業で来期まで曇の見通しとなっている。採算性において、製造業、小売業、サービス業で来期まで雨、建設業で来期まで大雨の見通しとなっている。

2.製造業の景況

 今期(令和6年7~9月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス12.7ポイント(13.5ポイント改善の上向き)、採算でマイナス29.8ポイント(3.6ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス12.8ポイント(8.7ポイント改善のやや上向き)と、売上高で好転、採算でほぼ現状維持、資金繰りでやや好転となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和6年10~12月期)見通しの前年同期比DI値は売上高でマイナス17.0ポイント(4.3ポイント悪化のほぼ横ばい)、採算でマイナス21.3ポイント(8.5ポイント改善のやや上向き)、資金繰りでマイナス14.9ポイント(2.1ポイント悪化のほぼ横ばい)の見通しと、売上高でほぼ現状維持、採算でやや好転、資金繰りでほぼ現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較

3.建設業の景況

 今期(令和6年7~9月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス54.6ポイント(19.1ポイント悪化の下向き)、採算でマイナス48.5ポイント(8.5ポイント悪化のやや下向き)、資金繰りでマイナス25.0ポイント(15.3ポイント悪化の下向き)と、売上で悪化、採算でやや悪化、資金繰りで悪化となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和6年10~12月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高でマイナス57.5ポイント(2.9ポイント悪化のほぼ横ばい)、採算でマイナス51.5ポイント(3.0ポイント悪化のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス18.7ポイント(6.3ポイント改善のやや上向き)の見通しと、売上高でほぼ現状維持、採算でやや悪化、資金繰りでやや好転の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較

4.小売業の景況

 今期(令和6年7~9月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス56.2ポイント(14.2ポイント悪化の下向き)、採算でマイナス43.9ポイント(2.1ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス29.8ポイント(1.8ポイント悪化のほぼ横ばい)と、売上高で悪化、採算でほぼ現状維持、資金繰りでほぼ現状維持となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和6年10~12月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高でマイナス43.8ポイント(12.4ポイント改善の上向き)、採算でマイナス38.6ポイント(5.3ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス28.0ポイント(1.8ポイント改善のほぼ横ばい)の見通しと、売上高で好転、採算でほぼ現状維持、資金繰りでほぼ現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較

5.サービス業の景況

 今期(令和6年7~9月期)の前年同期比DI値は、売上高で2.8ポイント(1.2ポイント改善のほぼ横ばい)、採算でマイナス24.7ポイント(3.1ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス16.9ポイント(2.8ポイント改善のほぼ横ばい)と、売上高でほぼ現状維持、採算でほぼ現状維持、資金繰りでほぼ現状維持となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和6年10~12月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高で1.5ポイント(1.3ポイント悪化のほぼ横ばい)、採算でマイナス17.4ポイント(7.3ポイント改善のやや上向き)、資金繰りでマイナス18.3ポイント(1.4ポイント悪化のほぼ横ばい)と、売上高でほぼ現状維持、採算でやや好転、資金繰りでほぼ現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較