2024年10月~12月の中小企業景況調査報告について

2024年11月1日~11月18日の期間に調査を実施いたしました。

⇒【調査結果】第182回中小企業景況調査報告書.pdf

①調査期間

2024年11月1日~11月18日

②調査対象期間

令和6年10月~12月期を対象とし、調査時点は令和6年11月15日としました。

③調査対象

福島県の町村に位置する中小企業の景況を調査いたしました。

  • 1.対象地区(14商工会)
    松川町、桑折町(広域:国見町・川俣町)、保原町、富久山町、平田村、船引町(広域:三春町・小野町・滝根町・大越町・都路町・常葉町)、岩瀬(広域:大東・長沼・鏡石町・天栄村)、塙町(広域:棚倉町・矢祭町・鮫川村)、南会津町、きたかた、猪苗代町、川内村、鹿島、内郷
  • 2.対象企業数及び業種内訳210企業 
    製造業43企業、建設業31企業、小売業54企業、サ-ビス業64企業
  • 3.回答企業数184企業
     回答率91.4%

④調査方法

商工会の経営指導員による訪問面接調査を行いました。

⑤調査対象地区

商工会地区市町村人口規模別実態を勘案。調査対象企業の抽出は、業種・規模等有意選出法によります。

⑥本報告書のDI

DIとは、ディフュ-ジョン・インデックス(景気動向調査)の略です。
景況を示すいくつかの指数を定期的に調査し、その結果を景況判断指標で表しています。
算出方法は、今期と前期、今期と前年同期比あるいは今期と来期(見通し)との比較を行い、
増加(上昇・好転)企業の割合から減少(低下・悪化)企業の割合を差し引いたものとしています。※日銀短観:DIとは、定義がやや異なります。

⑦調査結果

1.全業種の景況概況

 県内商工会地区における今期(令和6年10~12月期)の中小企業景況調査の結果によると、前期DI値と比較して売上額(完成工事額)では、製造業(1.2ポイント悪化)でほぼ現状維持、建設業(6.2ポイント改善)でやや好転、小売業(2.5ポイント改善)でほぼ現状維持、サ-ビス業(13.7ポイント悪化)で悪化となっている。採算においては、製造業(6.6ポイント改善)でやや好転、建設業(9.8ポイント改善)でやや好転、小売業(13.5ポイント悪化)で悪化、サ-ビス業(0.9ポイント改善)で現状維持となっている。
 また、今期DI値と比較した来期(令和7年1~3月期)の見通しは売上額(完成工事額)では、製造業(2.3ポイント改善)でほぼ現状維持、建設業(6.4ポイント悪化)でやや悪化、小売業(9.2ポイント改善)でやや好転、サ-ビス業(4.7ポイント悪化)でほぼ現状維持の見通しとなっている。採算においては、製造業(4.6ポイント改善)でほぼ現状維持、建設業(9.7ポイント悪化)でやや悪化、小売業(11.1ポイント改善)で好転、サ-ビス業(0.1ポイント悪化)でほぼ現状維持の見通しとなっている。
 お天気マークを見ると、今期の売上額(完成工事額)において、製造業で来期まで小雨、建設業で来期まで大雨、小売業、サービス業で来期まで雨の見通しとなっている。採算性において、製造業、建設業、小売業、サービス業で来期まで雨の見通しとなっている。

2.製造業の景況

 今期(令和6年10~12月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス13.9ポイント(1.2ポイント悪化のほぼ横ばい)、採算でマイナス23.2ポイント(6.6ポイント改善のやや上向き)、資金繰りでマイナス26.2ポイント(13.4ポイント悪化の下向き)と、売上高でほぼ現状維持、採算でやや好転、資金繰りで悪化となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和7年1~3月期)見通しの前年同期比DI値は売上高でマイナス11.6ポイント(2.3ポイント改善のほぼ横ばい)、採算でマイナス18.6ポイント(4.6ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス19.0ポイント(7.2ポイント改善のやや上向き)の見通しと、売上高でほぼ現状維持、採算でほぼ現状維持、資金繰りでやや好転の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較

3.建設業の景況

 今期(令和6年10~12月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス48.4ポイント(6.2ポイント改善のやや上向き)、採算でマイナス38.7ポイント(9.8ポイント改善のやや上向き)、資金繰りでマイナス22.6ポイント(2.4ポイント改善のほぼ横ばい)と、売上でやや好転、採算でやや好転、資金繰りでほぼ現状維持となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和7年1~3月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高でマイナス54.8ポイント(6.4ポイント悪化のやや下向き)、採算でマイナス48.4ポイント(9.7ポイント悪化のやや下向き)、資金繰りで前期と同様のマイナス22.6ポイントの見通しと、売上高でやや悪化、採算でやや悪化、資金繰りで現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較

4.小売業の景況

 今期(令和6年10~12月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス53.7ポイント(2.5ポイント改善のほぼ横ばい)、採算でマイナス57.4ポイント(13.5ポイント悪化の下向き)、資金繰りでマイナス45.3ポイント(15.5ポイント悪化の下向き)と、売上高でほぼ現状維持、採算で悪化、資金繰りで悪化となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和7年1~3月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高でマイナス44.5ポイント(9.2ポイント改善のやや上向き)、採算でマイナス46.3ポイント(11.1ポイント改善の上向き)、資金繰りでマイナス43.4ポイント(1.9ポイント改善のほぼ横ばい)の見通しと、売上高でやや好転、採算で好転、資金繰りでほぼ現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較

5.サービス業の景況

 今期(令和6年10~12月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス10.9ポイント(13.7ポイント悪化の下向き)、採算でマイナス23.8ポイント(0.9ポイント改善の横ばい)、資金繰りでマイナス14.2ポイント(2.7ポイント改善のほぼ横ばい)と、売上高で悪化、採算でほぼ現状維持、資金繰りでほぼ現状維持となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和7年1~3月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高でマイナス15.6ポイント(4.7ポイント悪化のほぼ横ばい)、採算でマイナス23.9ポイント(0.1ポイント悪化のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス19.0ポイント(4.8ポイント悪化のほぼ横ばい)と、売上高でほぼ現状維持、採算でほぼ現状維持、資金繰りでほぼ現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較