2024年4月~6月の中小企業景況調査報告について

2024年5月21日~6月4日の期間に調査を実施いたしました。

⇒【調査結果】第180回中小企業景況調査報告書.pdf

①調査期間

2024年5月21日~6月4日

②調査対象期間

令和6年4月~6月期を対象とし、調査時点は令和6年6月1日としました。

③調査対象

福島県の町村に位置する中小企業の景況を調査いたしました。

  • 1.対象地区(14商工会)
    松川町、桑折町(広域:国見町・川俣町)、保原町、富久山町、平田村、船引町(広域:三春町・小野町・滝根町・大越町・都路町・常葉町)、岩瀬(広域:大東・長沼・鏡石町・天栄村)、塙町(広域:棚倉町・矢祭町・鮫川村)、南会津町、きたかた、猪苗代町、川内村、鹿島、内郷
  • 2.対象企業数及び業種内訳210企業 
    製造業42企業、建設業31企業、小売業50企業、サ-ビス業61企業
  • 3.回答企業数184企業
     回答率87.6%

④調査方法

商工会の経営指導員による訪問面接調査を行いました。

⑤調査対象地区

商工会地区市町村人口規模別実態を勘案。調査対象企業の抽出は、業種・規模等有意選出法によります。

⑥本報告書のDI

DIとは、ディフュ-ジョン・インデックス(景気動向調査)の略です。
景況を示すいくつかの指数を定期的に調査し、その結果を景況判断指標で表しています。
算出方法は、今期と前期、今期と前年同期比あるいは今期と来期(見通し)との比較を行い、
増加(上昇・好転)企業の割合から減少(低下・悪化)企業の割合を差し引いたものとしています。※日銀短観:DIとは、定義がやや異なります。

⑦調査結果

1.全業種の景況概況

 県内商工会地区における今期(令和6年4~6月期)の中小企業景況調査の結果によると、前期DI値と比較して売上額(完成工事額)では、製造業(2.9ポイント改善)でほぼ現状維持、建設業(14.3ポイント悪化)で悪化、小売業(7.5ポイント悪化)でやや悪化、サ-ビス業(1.6ポイント改善)でほぼ現状維持となっている。採算においては、製造業(8.4ポイント悪化)、建設業(9.7ポイント悪化)、小売業(7.9ポイント悪化)でやや悪化、サ-ビス業(2.5ポイント改善)でほぼ現状維持となっている。
 また、今期DI値と比較した来期(令和6年7~9月期)の見通しは売上額(完成工事額)では、製造業(2.4ポイント改善)でほぼ現状維持、建設業(0.1ポイント改善)で現状維持、小売業(2ポイント悪化)でほぼ現状維持、サ-ビス業(11.5ポイント悪化)で悪化の見通しとなっている。採算においては、製造業(9.6ポイント改善)でやや好転、建設業(6.6ポイント悪化)でやや悪化、小売業(2ポイント改善)、サ-ビス業(1.6ポイント改善)でほぼ現状維持の見通しとなっている。
 お天気マークを見ると、今期の売上額(完成工事額)において、製造業、建設業、小売業で来期まで雨、サービス業で来期まで小雨の見通しとなっている。採算性において、建設業、製造業、小売業、サービス業で来期まで雨の見通しとなっている。

2.製造業の景況

 今期(令和6年4~6月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス26.2ポイント(2.9ポイント改善のほぼ横ばい)、採算でマイナス33.4ポイント(8.4ポイント悪化のやや下向き)、資金繰りでマイナス21.5ポイント(1.4ポイント改善のほぼ横ばい)と、売上高でほぼ現状維持、採算でやや悪化、資金繰りでほぼ現状維持となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和6年7~9月期)見通しの前年同期比DI値は売上高でマイナス23.8ポイント(2.4ポイント改善のほぼ横ばい)、採算でマイナス23.8ポイント(9.6ポイント改善のやや上向き)、資金繰りでマイナス19.1ポイント(2.4ポイント改善のほぼ横ばい)の見通しと、売上高ほぼ現状維持、採算でやや好転、資金繰りでほぼ現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較

3.建設業の景況

 今期(令和6年4~6月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス35.5ポイント(14.3ポイント悪化の下向き)、採算でマイナス40.0ポイント(9.7ポイント悪化のやや下向き)、資金繰りでマイナス9.7ポイント(14.6ポイント改善の上向き)と、売上で悪化、採算でやや悪化、資金繰りで好転となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和6年7~9月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高でマイナス35.4ポイント(0.1ポイント改善の横ばい)、採算でマイナス46.6ポイント(6.6ポイント悪化のやや下向き)、資金繰りでマイナス12.9ポイント(3.2ポイント悪化のほぼ横ばい)の見通しと、売上高でほぼ現状維持、採算でやや悪化、資金繰りでほぼ現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較

4.小売業の景況

 今期(令和6年4~6月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス42.0ポイント(7.5ポイント悪化のやや下向き)、採算でマイナス46.0ポイント(7.9ポイント悪化のやや下向き)、資金繰りでマイナス28.0ポイント(7.3ポイント悪化のやや下向き)と、売上高でやや悪化、採算でやや悪化、資金繰りでやや悪化となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和6年7~9月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高でマイナス44.0ポイント(2.0ポイント悪化のほぼ横ばい)、採算でマイナス44.0ポイント(2.0ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りで前期と同様のマイナス28.0ポイントの見通しと、売上高でほぼ現状維持、採算でほぼ現状維持、資金繰りで現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較

5.サービス業の景況

 今期(令和6年4~6月期)の前年同期比DI値は、売上高で1.6ポイント(1.6ポイント改善のほぼ横ばい)、採算でマイナス27.8ポイント(2.5ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス19.7ポイント(6.2ポイント悪化のやや下向き)と、売上高でほぼ現状維持、採算でほぼ現状維持、資金繰りでやや悪化となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和6年7~9月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高でマイナス9.9ポイント(11.5ポイント悪化の下向き)、採算でマイナス26.2ポイント(1.6ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス21.3ポイント(1.6ポイント悪化のほぼ横ばい)と、売上高で悪化、採算でほぼ現状維持、資金繰りでほぼ現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較