2023年7月~9月の中小企業景況調査報告について

2023年822日~91日の期間に調査を実施いたしました。

⇒【調査結果】第177回中小企業景況調査報告書.pdf

①調査期間

2023年822日~91

②調査対象期間

令和5年7月~9月期を対象とし、調査時点は令和5年9月1日としました。

③調査対象

福島県の町村に位置する中小企業の景況を調査いたしました。

  • 1.対象地区(14商工会)
    松川町、桑折町(広域:国見町・川俣町)、保原町、富久山町、平田村、船引町(広域:三春町・小野町・滝根町・大越町・都路町・常葉町)、岩瀬(広域:大東・長沼・鏡石町・天栄村)、塙町(広域:棚倉町・矢祭町・鮫川村)、南会津町、きたかた、猪苗代町、川内村、鹿島、内郷
  • 2.対象企業数及び業種内訳210企業 
    製造業49企業、建設業34企業、小売業59企業、サ-ビス業68企業
  • 3.回答企業数209企業
     回答率99.5%

④調査方法

商工会の経営指導員による訪問面接調査を行いました。

⑤調査対象地区

商工会地区市町村人口規模別実態を勘案。調査対象企業の抽出は、業種・規模等有意選出法によります。

⑥本報告書のDI

DIとは、ディフュ-ジョン・インデックス(景気動向調査)の略です。
景況を示すいくつかの指数を定期的に調査し、その結果を景況判断指標で表しています。

算出方法は、今期と前期、今期と前年同期比あるいは今期と来期(見通し)との比較を行い、
増加(上昇・好転)企業の割合から減少(低下・悪化)企業の割合を差し引いたものとしています。※日銀短観:DIとは、定義がやや異なります。

⑦調査結果

1.全業種の景況概況

 県内商工会地区における今期(令和5年 7~9月期)の中小企業景況調査の結果によると、前年同期比DI値は、前期(令和5年4~6月期)と比較して売上額(完成工事額)では、製造業(14.4ポイント改善)で好転、建設業(26.5ポイント悪化)で大幅な悪化、小売業(12.1ポイント悪化)で悪化、サ-ビス業(17.9ポイント改善)で好転となっている。採算においては、製造業(4.8ポイント改善)でほぼ現状維持、建設業(20.6ポイント悪化)で大幅な悪化、小売業(9.4ポイント改善)でやや好転、サ-ビス業(15ポイント改善)で好転となっている。
 また、今期DI値と比較した来期(令和5年10~ 12月期)の見通しは売上額(完成工事額)では、製造業(14.3ポイント悪化)で悪化、建設業(0ポイント改善)で現状維持、小売業(1.7ポイント悪化)でほぼ現状維持、サ-ビス業(11.8ポイント悪化)で悪化の見通しとなっている。採算において
は、製造業(6ポイント改善)、建設業(5.8ポイント改善)、小売業(3.5ポイント悪化)でほぼ現状維持、サ-ビス業(6.1ポイント改善)でやや好転の見通しとなっている。
 お天気マークを見ると、今期の売上額(完成工事額)において、製造業で今期薄日から来期小雨、建設業で来期まで大雨、小売業で来期まで雨、サービス業で今期晴から来期薄日の見通しとなっている。採算性において、製造業、小売業で来期まで雨、建設業で今期大雨から来期雨、サービス業で今期小雨から来期曇の見通しとなっている。

2.製造業の景況

 今期(令和5年 7~9月期)の前年同期比DI値は、売上高で6.1ポイント(14.4ポイント改善の上向き)、採算でマイナス28.5ポイント(4.8ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス14.3ポイント(2.7ポイント改善のほぼ横ばい)と、売上高で好転、採算、資金繰りでほぼ現状維持となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和5年10~ 12月期)見通しの前年同期比DI値は売上高でマイナス8.2ポイント(14.3ポイント悪化の下向き)、採算でマイナス22.5ポイント(6.0ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス18.4ポイント(4.1ポイント悪化のほぼ横ばい)の見通しと、売上高で悪化、採算、資金繰りでほぼ現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較

3.建設業の景況

 今期(令和5年7~9月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス55.9ポイント(26.5ポイント悪化の大幅な下向き)、採算でマイナス52.9ポイント(20.6ポイント悪化の大幅な下向き)、資金繰りでマイナス11.8ポイント(6.4ポイント改善のやや上向き)と、売上高、採算で大幅な悪化、資金繰りでやや好転となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和5年 10~ 12月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高で前期と同様のマイナス55.9ポイント、採算でマイナス47.1ポイント(5.8ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス8.9ポイント(2.9ポイント改善のほぼ横ばい)の見通しと、売上高で現状維持、採算、資金繰りでほぼ現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較

4.小売業の景況

 今期(令和5年7~9月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス25.9ポイント(12.1ポイント悪化の下向き)、採算でマイナス39.7ポイント(9.4ポイント改善のやや上向き)、資金繰りでマイナス26.3ポイント(7.4ポイント悪化のやや下向き)と、売上高で悪化、採算でやや好転、資金繰りでやや悪化となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和5年10~ 12月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高でマイナス27.6ポイント(1.7ポイント悪化のほぼ横ばい)、採算でマイナス43.2ポイント(3.5ポイント悪化のほぼ横ばい)、資金繰りで前期と同様のマイナス26.3ポイントの見通しと、売上高、採算でほぼ現状維持、資金繰りで現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較

5.サービス業の景況

 今期(令和5年 7~9月期)の前年同期比DI値は、売上高で26.8ポイント(17.9ポイント改善の上向き)、採算でマイナス9.2ポイント(15.0ポイント改善の上向き)、資金繰りでマイナス4.6ポイント(13.3ポイント改善の上向き)と、売上高、採算、資金繰りで好転となっている。 ※()内は前期
DI値との比較
 来期(令和5年10~ 12月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高で15.0ポイント(11.8ポイント悪化の下向き)、採算でマイナス3.1ポイント(6.1ポイント改善のやや上向き)、資金繰りでマイナス3.0ポイント(1.6ポイント改善のほぼ横ばい)と、売上高で悪化、採算で好転、資金繰りでほぼ現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較