2023年1月~3月の中小企業景況調査報告について

2023年216日~31日の期間に調査を実施いたしました。

⇒【調査結果】第175回中小企業景況調査報告書.pdf

①調査期間

2023年216日~31

②調査対象期間

令和5年1月~3月期を対象とし、調査時点は令和5年3月1日としました。

③調査対象

福島県の町村に位置する中小企業の景況を調査いたしました。

  • 1.対象地区(14商工会)
    松川町、桑折町(広域:国見町・川俣町)、保原町、富久山町、平田村、船引町(広域:三春町・小野町・滝根町・大越町・都路町・常葉町)、岩瀬(広域:大東・長沼・鏡石町・天栄村)、塙町(広域:棚倉町・矢祭町・鮫川村)、南会津町、きたかた、猪苗代町、川内村、鹿島、内郷
  • 2.対象企業数及び業種内訳210企業 
    製造業49企業、建設業35企業、小売業57企業、サ-ビス業69企業
  • 3.回答企業数201企業
     回答率95.7%

④調査方法

商工会の経営指導員による訪問面接調査を行いました。

⑤調査対象地区

商工会地区市町村人口規模別実態を勘案。調査対象企業の抽出は、業種・規模等有意選出法によります。

⑥本報告書のDI

DIとは、ディフュ-ジョン・インデックス(景気動向調査)の略です。
景況を示すいくつかの指数を定期的に調査し、その結果を景況判断指標で表しています。

算出方法は、今期と前期、今期と前年同期比あるいは今期と来期(見通し)との比較を行い、
増加(上昇・好転)企業の割合から減少(低下・悪化)企業の割合を差し引いたものとしています。※日銀短観:DIとは、定義がやや異なります。

⑦調査結果

1.全業種の景況概況

 県内商工会地区における今期(令和5年 1 ~3月期)の中小企業景況調査の結果によると、前年同期比DI値は、前期(令和4年10~12月期)と比較して売上額(完成工事額)では、製造業(15.3ポイント悪化)で悪化、建設業(8.8ポイント改善)でやや好転、小売業(11.2ポイント悪化)で悪化、サ-ビス業(9.2ポイント悪化)でやや悪化となっている。採算においては、製造業(3.5ポイント改善)でほぼ現状維持、建設業(5.9ポイント悪化)でやや悪化、小売業(4.4ポイント改善)、サ-ビス業(2.7ポイント悪化)でほぼ現状維持となっている。
 また、今期DI値と比較した来期(令和5年 4 ~ 6月期)の見通しは売上額(完成工事額)では、製造業(6.5ポイント悪化)でやや悪化、建設業(17.6ポイント悪化)で悪化、小売業(10.7ポイント改善)でやや好転、サ-ビス業(18.4ポイント改善)で好転の見通しとなっている。採算においては、製造業(4.4ポイント改善)でほぼ現状維持、建設業(0ポイント改善)で現状維持、小売業(5.4ポイント改善)でほぼ現状維持、サ-ビス業(12.6ポイント改善)で好転の見通しとなっている。
 お天気マークを見ると、今期の売上額(完成工事額)において、製造業で今期小雨から来期雨、建設業、小売業で来期まで雨、サービス業で今期小雨から来期薄日の見通しとなっている。採算性において、製造業、建設業、小売業、サービス業で来期まで雨の見通しとなっている。

2.製造業の景況

 今期(令和5年 1 ~3月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス13.1ポイント(15.3ポイント悪化の下向き)、採算でマイナス34.8ポイント(3.5ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス15.3ポイント(1.7ポイント改善のほぼ横ばい)と、売上高で悪化、採算、資金繰りでほぼ現状維持となっ
ている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和5年 4 ~6月期)見通しの前年同期比DI値は売上高でマイナス19.6ポイント(6.5ポイント悪化のやや下向き)、採算でマイナス30.4ポイント(4.4ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス19.5ポイント(4.2ポイント悪化のほぼ横ばい)の見通しと、売上高でやや悪化、資金繰り、採算でほぼ現状維持の見通しとなっている。※()内は今期DI値との比較

3.建設業の景況

 今期(令和5年1 ~3月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス26.5ポイント(8.8ポイント改善のやや上向き)、採算でマイナス41.2ポイント(5.9ポイント悪化のやや下向き)、資金繰りでマイナス3.0ポイント(11.7ポイント改善の上向き)と、売上高、資金繰りでやや好転、採算でほぼ現状維持となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和5年4~6月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高でマイナス44.1ポイント(17.6ポイント悪化の下向き)、採算で前期と同様のマイナス41.2ポイント、資金繰りでマイナス17.7ポイント(14.7ポイント悪化の下向き)の見通しと、売上高、資金繰りで悪化、採算で現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較

4.小売業の景況

 今期(令和5年1~3月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス44.6ポイント(11.2ポイント悪化の下向き)、採算でマイナス42.9ポイント(4.4ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス28.5ポイント(0.4ポイント悪化のほぼ横ばい)と、売上高で悪化、採算、資金繰りでほぼ現状維持となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和5年 4 ~ 6月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高でマイナス33.9ポイント(10.7ポイント改善のやや上向き)、採算でマイナス37.5ポイント(5.4ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りで前期と同様のマイナス28.5ポイントの見通しと、売上高でやや好転、採算でほぼ現状維持、資金繰りで現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較

5.サービス業の景況

 今期(令和5年 1 ~3月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス7.7ポイント(9.2ポイント悪化のやや下向き)、採算でマイナス36.0ポイント(2.7ポイント悪化のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス30.7ポイント(9.8ポイント悪化のやや下向き)と、売上高でやや悪化、採算でほぼ現状維持、資金繰りでやや悪化となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和5年4~6月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高で10.7ポイント(18.4ポイント改善の上向き)、採算でマイナス23.4ポイント(12.6ポイント改善の上向き)、資金繰りでマイナス18.5ポイント(12.2ポイント改善の上向き)と、売上高、採算、資金繰りで好転の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較