2021年4月~6月の中小企業景況調査報告について

2021年521日~61日の期間に調査を実施いたしました。

⇒【調査結果】第168回中小企業景況調査報告書.pdf

①調査期間

令和3年5月21日~6月1日の期間に調査を実施いたしました。

②調査対象期間

令和3年4月~6月期を対象とし、調査時点は令和3年6月1日としました。

③調査対象

福島県の町村に位置する中小企業の景況を調査いたしました。

  • 1.対象地区(14商工会)
    松川町、桑折町(広域:国見町・川俣町)、保原町、富久山町、古殿町、船引町(広域:三春町・小野町・滝根町・大越町・都路町・常葉町)、岩瀬(広域:大東・長沼・鏡石町・天栄村)、塙町(広域:棚倉町・矢祭町・鮫川村)、あいづ、只見町、会津坂下町、川内村、鹿島、内郷
  • 2.対象企業数及び業種内訳210企業 
    製造業50企業、建設業37企業、小売業56企業、サ-ビス業67企業
  • 3.回答企業数208企業
     回答率99.0%

④調査方法

商工会の経営指導員による訪問面接調査を行いました。

⑤調査対象地区

商工会地区市町村人口規模別実態を勘案。調査対象企業の抽出は、業種・規模等有意選出法によります。

⑥本報告書のDI

DIとは、ディフュ-ジョン・インデックス(景気動向調査)の略です。
景況を示すいくつかの指数を定期的に調査し、その結果を景況判断指標で表しています。

算出方法は、今期と前期、今期と前年同期比あるいは今期と来期(見通し)との比較を行い、
増加(上昇・好転)企業の割合から減少(低下・悪化)企業の割合を差し引いたものとしています。

⑦調査結果

1.全業種の景況概況

 県内商工会地区における今期(令和3年4 ~6月期)の中小企業景況調査の結果によると、前期DI値と比較して売上額(完成工事額)では、製造業(18.1ポイント改善)で好転、建設業(5.6ポイント改善)、小売業(1.7ポイント悪化)でほぼ現状維持、サ-ビス業(33.7ポイント改善)で大幅な
好転となっている。採算においては、製造業(20.3ポイント改善)、建設業(14ポイント改善)で好転、小売業(8.8ポイント悪化)でやや悪化、サ-ビス業(33.2ポイント改善)で大幅な好転となっている。
 また、今期DI値と比較した来期(令和3年 7 ~9月期)の見通しは売上額(完成工事額)では、製造業(12.4ポイント改善)で好転、建設業(13.8ポイント悪化)で悪化、小売業(5.3ポイント悪化)でやや悪化、サ-ビス業(3ポイント改善)でほぼ現状維持の見通しとなっている。採算において
は、製造業(4.3ポイント改善)でほぼ現状維持、建設業(24.3ポイント悪化)で大幅な悪化、小売業(3.5ポイント改善)でほぼ現状維持、サ-ビス業(6.1ポイント改善)でやや好転の見通しとなっている。
 お天気マークを見ると、今期の売上額(完成工事額)において、製造業で今期雨から来期は小雨、建設業、サービス業で来期まで雨、小売業で来期まで大雨の見通しとなっている。採算において、製造業、サービス業で来期まで雨、建設業で今期小雨から来期は雨、小売業で今期大雨から来期は雨の見通しとなっている。

2.製造業の景況

 今期(令和3年 4 ~ 6月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス18.7ポイント(前期DI値と比較して18.1ポイント改善の上向き)、採算でマイナス25.6ポイント(20.3ポイント改善の上向き)、資金繰りでマイナス21.3ポイント(0.4ポイント悪化のほぼ横ばい)と、売上高、採算で好転、資金繰りでほぼ現状維持となっている。 

 来期(令和3年7 ~9月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高でマイナス6.3ポイント(今期DI値と比較して12.4ポイント改善の上向き)、採算でマイナス21.3ポイント(4.3ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス12.7ポイント(8.6ポイント改善のやや上向き)の見通しと、売上高で好転、採算でほぼ現状維持、資金繰りでやや好転の見通しとなっている。

3.建設業の景況

 今期(令和3年 4 ~ 6月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス16.7ポイント(前期DI値と比較して5.6ポイント改善のほぼ横ばい)、採算でマイナス5.4ポイント(14.0ポイント改善の上向き)、資金繰りでマイナス5.4ポイント(0.1ポイント改善の横ばい)と、売上高でほぼ現状維持、採
算で好転、資金繰りで現状維持となっている。

 来期(令和3年7 ~ 9月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高でマイナス30.5ポイント(今期DI値と比較して13.8ポイント悪化の下向き)、採算でマイナス29.7ポイント(24.3ポイント悪化の大幅な下向き)、資金繰りでマイナス16.2ポイント(10.8ポイント悪化の下向き)の見通しと、売上高で悪化、採算で大幅な悪化、資金繰りで悪化の見通しとなっている。

4.小売業の景況

 今期(令和3年4 ~ 6月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス51.8ポイント(前期DI値と比較して1.7ポイント悪化のほぼ横ばい)、採算でマイナス50.0ポイント(8.8ポイント悪化のやや下向き)、資金繰りでマイナス26.8ポイント(1.8ポイント悪化のほぼ横ばい)と、売上高でほぼ現状
維持、採算でやや悪化、資金繰りでほぼ現状維持となっている。

 来期(令和3年7 ~9月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高でマイナス57.1ポイント(今期DI値と比較して5.3ポイント悪化のやや下向き)、採算でマイナス46.5ポイント(3.5ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りで前期と同様のマイナス26.8ポイントの見通しと、売上高でやや悪化、採算でほぼ現状維持、資金繰りで現状維持の見通しとなっている。

5.サービス業の景況

 今期(令和3年4 ~6月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス26.9ポイント(前期DI値と比較して33.7ポイント改善の大幅な上向き)、採算でマイナス21.5ポイント(33.2ポイント改善の大幅な上向き)、資金繰りでマイナス20.9ポイント(9.8ポイント改善のやや上向き)と、売上高、採
算で大幅な好転、資金繰りでやや好転となっている。

 来期(令和3年 7 ~9月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高でマイナス23.9ポイント(今期DI値と比較して3.0ポイント改善のほぼ横ばい)、採算でマイナス15.4ポイント(6.1ポイント改善のやや上向き)、資金繰りでマイナス22.4ポイント(1.5ポイント悪化のほぼ横ばい)と、売上高でほぼ現状維持、採算でやや好転、資金繰りでほぼ現状維持の見通しとなっている。