2021年10月~12月の中小企業景況調査報告について

2021年114日~1115日の期間に調査を実施いたしました。

⇒【調査結果】第170回中小企業景況調査報告書.pdf

①調査期間

令和3年11月4日~11月15日の期間に調査を実施いたしました。

②調査対象期間

令和3年10月~12月期を対象とし、調査時点は令和3年11月15日としました。

③調査対象

福島県の町村に位置する中小企業の景況を調査いたしました。

  • 1.対象地区(14商工会)
    松川町、桑折町(広域:国見町・川俣町)、保原町、富久山町、古殿町、船引町(広域:三春町・小野町・滝根町・大越町・都路町・常葉町)、岩瀬(広域:大東・長沼・鏡石町・天栄村)、塙町(広域:棚倉町・矢祭町・鮫川村)、あいづ、只見町、会津坂下町、川内村、鹿島、内郷
  • 2.対象企業数及び業種内訳210企業 
    製造業50企業、建設業37企業、小売業56企業、サ-ビス業67企業
  • 3.回答企業数202企業
     回答率96.1%

④調査方法

商工会の経営指導員による訪問面接調査を行いました。

⑤調査対象地区

商工会地区市町村人口規模別実態を勘案。調査対象企業の抽出は、業種・規模等有意選出法によります。

⑥本報告書のDI

DIとは、ディフュ-ジョン・インデックス(景気動向調査)の略です。
景況を示すいくつかの指数を定期的に調査し、その結果を景況判断指標で表しています。

算出方法は、今期と前期、今期と前年同期比あるいは今期と来期(見通し)との比較を行い、
増加(上昇・好転)企業の割合から減少(低下・悪化)企業の割合を差し引いたものとしています。※日銀短観:DIとは、定義がやや異なります。

⑦調査結果

1.全業種の景況概況

  県内商工会地区における今期(令和3年10~ 12月期)の中小企業景況調査の結果によると、前期DI値と比較して売上額(完成工事額)では、製造業(11.6ポイント悪化)、建設業(11.1ポイント悪化)で悪化、小売業(8ポイント改善)でやや好転、サ-ビス業(34.6ポイント改善)で大幅な好転となっている。採算においては、製造業(0.4ポイント改善)で現状維持、建設業(0.7ポイント悪化)でほぼ現状維持、小売業(8ポイント改善)でやや好転、サ-ビス業(27ポイント改善)で大幅な好転となっている。
 また、今期DI値と比較した来期(令和4年 1 ~ 3月期)の見通しは売上額(完成工事額)では、製造業(13ポイント改善)で好転、建設業(33.4ポイント悪化)で大幅な悪化、小売業(9.1ポイント改善)、サ-ビス業(10.8ポイント改善)でやや好転の見通しとなっている。採算においては、製造業(8.8ポイント改善)でやや好転、建設業(16.6ポイント悪化)で悪化、小売業(10.9ポイント改善)でやや好転、サ-ビス業(12.7ポイント改善)で好転の見通しとなっている。
 お天気マークを見ると、今期の売上額(完成工事額)において、製造業で今期雨から来期は小雨、建設業で今期小雨から来期は雨、サービス業で今期大雨から来期は雨、、小売業で今期雨から来期は曇の見通しとなっている。製造業、建設業、小売業で来期まで雨、サービス業で今期雨から来期は小雨の見通しとなっている。

2.製造業の景況

 今期(令和3年10 ~ 12月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス23.9ポイント(11.6ポイント悪化の下向き)、採算でマイナス26.6ポイント(0.4ポイント改善の横ばい)、資金繰りでマイナス21.7ポイント(1.2ポイント改善のほぼ横ばい)と、売上高で悪化、採算で現状維持、資金繰りでほぼ現状維持となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和4年1 ~ 3月期)見通しの前年同期比DI値は売上高でマイナス10.9ポイント(13.0ポイント改善の上向き)、採算でマイナス17.8ポイント(8.8ポイント改善のやや上向き)、資金繰りでマイナス2.2ポイント(19.5ポイント改善の上向き)の見通しと、売上高で好転、採算でやや好転、資金繰りで好転の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較

3.建設業の景況

 今期(令和3年 10 ~12月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス11.1ポイント(11.1ポイント悪化の下向き)、採算でマイナス25.0ポイント(0.7ポイント悪化のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス2.7ポイント(5.4ポイント悪化のやや下向き)と、売上高で悪化、採算でほぼ現状維持、資金繰りで悪化となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和4年 1 ~3月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高でマイナス44.5ポイント(33.4ポイント悪化の大幅な下向き)、採算でマイナス41.6ポイント(16.6ポイント悪化の下向き)、資金繰りでマイナス11.1ポイント(8.4ポイント悪化のやや下向き)の見通しと、売上高で大幅な悪化、採算で悪化、資金繰りでやや悪化の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較

4.小売業の景況

 今期(令和3年10 ~ 12月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス50.9ポイント(8.0ポイント改善のやや上向き)、採算でマイナス45.5ポイント(8.0ポイント改善のやや上向き)、資金繰りでマイナス31.5ポイント(7.8ポイント改善のやや上向き)と、売上高、採算、資金繰りでやや好転となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和4年 1 ~ 3月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高でマイナス41.8ポイント(9.1ポイント改善のやや上向き)、採算でマイナス34.6ポイント(10.9ポイント改善のやや上向き)、資金繰りでマイナス29.6ポイント(1.9ポイント改善のほぼ横ばい)の見通しと、売上高、採算でやや好転、資金繰りでほぼ現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較

5.サービス業の景況

 今期(令和3年10 ~ 12月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス15.4ポイント(34.6ポイント改善の大幅な上向き)、採算でマイナス22.2ポイント(27.0ポイント改善の大幅な上向き)、資金繰りでマイナス18.8ポイント(8.5ポイント改善のやや上向き)と、売上高、採算で大幅な好転、資金繰りでやや好転となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和4年1 ~ 3月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高でマイナス4.6ポイント(10.8ポイント改善のやや上向き)、採算でマイナス9.5ポイント(12.7ポイント改善の上向き)、資金繰りで前期と同様のマイナス18.8ポイントと、売上高でやや好転、採算で好転、資金繰りで現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較