2020年10月~ 12月の中小企業景況調査報告について

2020年11月4日~11月15日の期間に調査を実施いたしました。

⇒【調査結果】第166回中小企業景況調査報告書

①調査期間

令和2年11月4日~11月15日の期間に調査を実施いたしました。

②調査対象期間

令和2年10月~12月期を対象とし、調査時点は令和2年11月15日としました。

③調査対象

福島県の町村に位置する中小企業の景況を調査いたしました。

  • 1.対象地区(14商工会)
    松川町、桑折町(広域:国見町・川俣町)、保原町、富久山町、古殿町、船引町(広域:三春町・小野町・滝根町・大越町・都路町・常葉町)、岩瀬(広域:大東・長沼・鏡石町・天栄村)、塙町(広域:棚倉町・矢祭町・鮫川村)、あいづ、只見町、会津坂下町、川内村、鹿島、内郷
  • 2.対象企業数及び業種内訳210企業 
    製造業50企業、建設業36企業、小売業56企業、サ-ビス業66企業
  • 3.回答企業数208企業
     回答率99.0%

④調査方法

商工会の経営指導員による訪問面接調査を行いました。

⑤調査対象地区

商工会地区市町村人口規模別実態を勘案。調査対象企業の抽出は、業種・規模等有意選出法によります。

⑥本報告書のDI

DIとは、ディフュ-ジョン・インデックス(景気動向調査)の略です。
景況を示すいくつかの指数を定期的に調査し、その結果を景況判断指標で表しています。

算出方法は、今期と前期、今期と前年同期比あるいは今期と来期(見通し)との比較を行い、
増加(上昇・好転)企業の割合から減少(低下・悪化)企業の割合を差し引いたものとしています。

⑦調査結果

1.全業種の景況概況

 県内商工会地区における今期(令和2年10~12月期)の中小企業景況調査の結果による
と、前期DI値と比較して売上額(完成工事額)では、製造業(22ポイント改善)で大幅な好転、建設業(12.4ポイント改善)で好転、小売業(4.7ポイント改善)でほぼ現状維持、サ-ビス業(15.5ポイント改善)で好転となっている。採算においては、製造業(2.9ポイント改善)でほぼ現状維持、建設業(7.4ポイント改善)、小売業(8.2ポイント改善)でやや好転、サ-ビス業(12.9ポイント改善)で好転となっている。
 また、今期DI値と比較した来期(令和3年1 ~3月期)の見通しは売上額(完成工事額)で
は、製造業(10ポイント悪化)でやや悪化、建設業(25.8ポイント悪化)で大幅な悪化、小売業(10.6ポイント悪化)で悪化、サ-ビス業(10.7ポイント改善)でやや好転の見通しとなっている。採算においては、製造業(4.1ポイント改善)でほぼ現状維持、建設業(16.5ポイント悪化)で悪化、小売業(5.5ポイント悪化)でやや悪化、サ-ビス業(7.8ポイント改善)でやや好転の見通しとなっている。
 お天気マークを見ると、今期の売上額(完成工事額)において、製造業で今期雨から来期は大雨、建設業で来期まで雨、小売業で来期まで大雨、サービス業で今期大雨から来期は雨の見通しとなっている。採算において、製造業、サービス業で今期大雨から来期は雨、建設業で来期まで雨、小売業で今期雨から来期は大雨の見通しとなっている。

2.製造業の景況

 今期(令和2年10~ 12月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス44.0ポイント(前期DI値と比較して22.0ポイント改善の大幅な上向き)、採算でマイナス51.1ポイント(2.9ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス30.0ポイント(20.0ポイント改善の上向き)と、売上高で大幅な好転、採算でほぼ現状維持、資金繰りで好転となっている。
 来期(令和3年1 ~3月期)見通しの前年同期比DI値は、今期DI値と比較して売上高でマイ
ナス54.0ポイント(10.0ポイント悪化のやや下向き)、採算でマイナス47.0ポイント(4.1ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス34.0ポイント(4.0ポイント悪化のほぼ横ばい)の見通しと、売上高でやや悪化、採算、資金繰りで現状維持の見通しとなっている。

3.建設業の景況

 今期(令和2年10~12月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス22.8ポイント(前期DI値と比較して12.4ポイント改善の上向き)、採算でマイナス22.3ポイント(7.4ポイント改善のやや上向き)、資金繰りでマイナス2.8ポイント(0.1ポイント悪化のほぼ横ばい)と、売上高でやや悪化、採算でほぼ現状維持、資金繰りでやや好転となっている。

 来期(令和3年1 ~ 3月期)見通しの前年同期比DI値は、今期DI値と比較して売上高でマイナス48.6ポイント(25.8ポイント悪化の大幅な下向き)、採算でマイナス38.8ポイント(16.5ポイント悪化の下向き)、資金繰りでマイナス19.4ポイント(16.6ポイント悪化の下向き)の見通しと、売上高で大幅な悪化、採算、資金繰りで悪化の見通しとなっている。

4.小売業の景況

 今期(令和2年10~12月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス55.4ポイント(前期DI値と比較して4.7ポイント改善のほぼ横ばい)、採算でマイナス49.9ポイント(8.2ポイント改善のやや上向き)、資金繰りでマイナス32.1ポイント(7.9ポイント改善のやや上向き)と、売上高でほぼ現状維持、採算、資金繰りでやや好転となっている。

 来期(令和3年 1 ~3月期)見通しの前年同期比DI値は、今期DI値と比較して売上高でマイナス66.0ポイント(10.6ポイント悪化の下向き)、採算でマイナス55.4ポイント(5.5ポイント悪化のやや下向き)、資金繰りでマイナス41.1ポイント(9.0ポイント悪化のやや下向き)の見通しと、売上高で悪化、採算、資金繰りでやや悪化の見通しとなっている。

5.サービス業の景況

 今期(令和2年10~ 12月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス54.6ポイント(前期DI値と比較して15.5ポイント改善の上向き)、採算でマイナス50.8ポイント(12.9ポイント改善の上向き)、資金繰りでマイナス31.8ポイント(9.1ポイント改善のやや上向き)と、売上高、採算で好転、資金繰りでやや好転となっている。

 来期(令和3年 1~3月期)見通しの前年同期比DI値は、今期DI値と比較して売上高でマイナス43.9ポイント(10.7ポイント改善のやや上向き)、採算でマイナス43.0ポイント(7.8ポイント改善のやや上向き)、資金繰りで前期と同様のマイナス31.8ポイントと、売上高、採算でやや好転、資金繰りで現状維持の見通しとなっている。