2020年4月~ 6月の中小企業景況調査報告について

2020年5月22日~6月1日の期間に調査を実施いたしました。

⇒【調査結果】第164回中小企業景況調査報告書

①調査期間

令和2年5月22日~6月1日の期間に調査を実施いたしました。

②調査対象期間

令和2年4月~6月期を対象とし、調査時点は令和2年6月1日としました。

③調査対象

福島県の町村に位置する中小企業の景況を調査いたしました。

  • 対象地区(14商工会)
    松川町、桑折町(広域:国見町・川俣町)、保原町、富久山町、古殿町、船引町(広域:三春町・小野町・滝根町・大越町・都路町・常葉町)、岩瀬(広域:大東・長沼・鏡石町・天栄村)、塙町(広域:棚倉町・矢祭町・鮫川村)、あいづ、只見町、会津坂下町、川内村、鹿島、内郷
  • 対象企業数及び業種内訳210企業
    製造業50企業、建設業37企業、小売業56企業、サ-ビス業67企業
  • 回答企業数208企業
     回答率99.0%

④調査方法

商工会の経営指導員による訪問面接調査を行いました。

⑤調査対象地区

商工会地区市町村人口規模別実態を勘案。調査対象企業の抽出は、業種・規模等有意選出法によります。

⑥本報告書のDI

DIとは、ディフュ-ジョン・インデックス(景気動向調査)の略です。
景況を示すいくつかの指数を定期的に調査し、その結果を景況判断指標で表しています。

算出方法は、今期と前期、今期と前年同期比あるいは今期と来期(見通し)との比較を行い、
増加(上昇・好転)企業の割合から減少(低下・悪化)企業の割合を差し引いたものとしています。

⑦調査結果

1.全業種の景況概況

県内商工会地区における今期(令和2年4 ~ 6月期)の中小企業景況調査の結果によると、前期DI値と比較して売上額(完成工事額)では、製造業(23.9ポイント悪化)で大幅な悪化、建設業(10.5ポイント悪化)で悪化、小売業(22.8ポイント悪化)、サ-ビス業(43.7ポイント悪化)で大幅な悪化となっている。採算においては、製造業(9.8ポイント悪化)でやや悪化、建設業(26.7ポイント悪化)、小売業(28.2ポイント悪化)、サ-ビス業(41.5ポイント悪化)で大幅な悪化となっている。
 また、今期DI値と比較した来期(令和2年7 ~ 9月期)の見通しは売上額(完成工事額)では、製造業(8ポイント悪化)、建設業(5.4ポイント悪化)でやや悪化、小売業(5.4ポイント改善)、サ-ビス業(4.6ポイント改善)でほぼ現状維持の見通しとなっている。採算においては、製造業(6ポイント悪化)でやや悪化、建設業(2.7ポイント悪化)、小売業(3.7ポイント改善)でほぼ現状維持、サ-ビス業(12.4ポイント改善)で好転の見通しとなっている。
 お天気マークを見ると、今期の売上額(完成工事額)において、製造業、小売業で今期大雨から来期まで大雨、建設業、サービス業で今期雨から来期まで雨の見通しとなっている。採算において、製造業で今期大雨から来期まで大雨、小売業で今期雨から来期大雨、建設業で今期小雨から来期雨、サービス業で今期雨から来期まで雨の見通しとなっている。

2.製造業の景況

今期(令和2年 4 ~ 6月期)の前年同期比DI値は、前期DI値と比較して売上高でマイナス80.0ポイント(23.9ポイント悪化の大幅な下向き)、採算でマイナス66.0ポイント(9.8ポイント悪化のやや下向き)、資金繰りでマイナス50.0ポイント(13.1ポイント悪化の下向き)と、売上高、採算、資金繰りで悪化となっている。 来期(令和2年 7 ~ 9月期)見通しの前年同期比DI値は、今期DI値と比較して売上高でマイナス88.0ポイント(8.0ポイント悪化のやや下向き)、採算でマイナス72.0ポイント(6.0ポイント悪化のやや下向き)、資金繰りでマイナス62.0ポイント(12.0ポイント悪化の下向き)の見通しと、売上高、採算でやや悪化、資金繰りで悪化の見通しとなっている。

3.建設業の景況

今期(令和2年4~ 6月期)の前年同期比DI値は、前期DI値と比較して売上高でマイナス27.1ポイント(10.5ポイント悪化の下向き)、採算でマイナス35.1ポイント(26.7ポイント悪化の大幅な下向き)、資金繰りでマイナス10.8ポイント(2.5ポイント悪化のほぼ横ばい)と、売上高で悪化、採算で大幅な悪化、資金繰りでほぼ現状維持となっている。 来期(令和2年7 ~ 9月期)見通しの前年同期比DI値は、今期DI値と比較して売上高でマイナス32.5ポイント(5.4ポイント悪化のやや下向き)、採算でマイナス37.8ポイント(2.7ポイント悪化のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス21.6ポイント(10.8ポイント悪化の下向き)の見通しと、売上高でやや悪化、採算でほぼ現状維持、資金繰りで悪化の見通しとなっている。

4.小売業の景況

 今期(令和2年4 ~ 6月期)の前年同期比DI値は、前期DI値と比較して売上高でマイナス85.4ポイント(22.8ポイント悪化の大幅な下向き)、採算でマイナス74.6ポイント(28.2ポイント悪化の大幅な下向き)、資金繰りでマイナス49.1ポイント(15.2ポイント悪化の下向き)と、売上高、採算で大幅な悪化、資金繰りで大幅な悪化となっている。

 来期(令和2年 7 ~ 9月期)見通しの前年同期比DI値は、今期DI値と比較して売上高でマイナス80.0ポイント(5.4ポイント改善のほぼ横ばい)、採算でマイナス70.9ポイント(3.7ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス52.7ポイント(3.6ポイント悪化のほぼ横ばい)の見通しと、売上高、採算、資金繰りでほぼ現状維持の見通しとなっている。

5.サービス業の景況

 今期(令和2年 4 ~ 6月期)の前年同期比DI値は、前期DI値と比較して売上高でマイナス83.4ポイント(43.7ポイント悪化の大幅な下向き)、採算でマイナス78.5ポイント(41.5ポイント悪化の大幅な下向き)、資金繰りでマイナス53.8ポイント(33.2ポイント悪化の大幅な下向き)と、売上高、採算、資金繰りで大幅な悪化となっている。 来期(令和2年 7 ~ 9月期)見通しの前年同期比DI値は、今期DI値と比較して売上高でマイナス78.8ポイント(4.6ポイント改善のほぼ横ばい)、採算でマイナス66.1ポイント(12.4ポイント改善の上向き)、資金繰りでマイナス50.7ポイント(3.1ポイント改善のほぼ横ばい)と、売上高、資金繰りでほぼ現状維持、採算で好転の見通しとなっている。