2024年1月~3月の中小企業景況調査報告について

2024年2月16日~3月1日の期間に調査を実施いたしました。

⇒【調査結果】第179回中小企業景況調査報告書.pdf

①調査期間

2024年2月16日~3月1

②調査対象期間

令和6年1月~3月期を対象とし、調査時点は令和6年3月1日としました。

③調査対象

福島県の町村に位置する中小企業の景況を調査いたしました。

  • 1.対象地区(14商工会)
    松川町、桑折町(広域:国見町・川俣町)、保原町、富久山町、平田村、船引町(広域:三春町・小野町・滝根町・大越町・都路町・常葉町)、岩瀬(広域:大東・長沼・鏡石町・天栄村)、塙町(広域:棚倉町・矢祭町・鮫川村)、南会津町、きたかた、猪苗代町、川内村、鹿島、内郷
  • 2.対象企業数及び業種内訳210企業 
    製造業50企業、建設業34企業、小売業58企業、サ-ビス業68企業
  • 3.回答企業数203企業
     回答率96.7%

④調査方法

商工会の経営指導員による訪問面接調査を行いました。

⑤調査対象地区

商工会地区市町村人口規模別実態を勘案。調査対象企業の抽出は、業種・規模等有意選出法によります。

⑥本報告書のDI

DIとは、ディフュ-ジョン・インデックス(景気動向調査)の略です。
景況を示すいくつかの指数を定期的に調査し、その結果を景況判断指標で表しています。

算出方法は、今期と前期、今期と前年同期比あるいは今期と来期(見通し)との比較を行い、
増加(上昇・好転)企業の割合から減少(低下・悪化)企業の割合を差し引いたものとしています。※日銀短観:DIとは、定義がやや異なります。

⑦調査結果

1.全業種の景況概況

  県内商工会地区における今期(令和6年1~3月期)の中小企業景況調査の結果によると、前年同期比DI値は、前期(令和5年7月~9月)と比較して売上額(完成工事額)では、製造業(14.8ポイント悪化)で悪化、建設業(20.2ポイント改善)で好転、小売業(9.5ポイント悪化)でやや悪化、サ-ビス業(6.5ポイント改善)でやや好転となっている。採算においては、製造業(8.4ポイント改善)でやや好転、建設業(2.7ポイント悪化)でほぼ現状維持、小売業(8.1ポイント改善)でやや好転、サ-ビス業(12ポイント悪化)で悪化となっている。
 また、今期DI値と比較した来期(令和6年4~6月期)の見通しは売上額(完成工事額)では、製造業(6.1ポイント改善)でやや好転、建設業(9.1ポイント悪化)でやや悪化、小売業(7.3ポイント改善)でやや好転、サ-ビス業(3ポイント改善)でほぼ現状維持の見通しとなっている。採算においては、製造業(2.1ポイント悪化)でほぼ現状維持、建設業(9.1ポイント悪化)でやや悪化、小売業(1.7ポイント改善)でほぼ現状維持、サ-ビス業(7.6ポイント改善)でやや好転の見通しとなっている。
 お天気マークを見ると、今期の売上額(完成工事額)において、製造業、建設業、小売業で来期まで雨、サービス業で来期まで曇の見通しとなっている。採算性において、建設業、製造業、小売業、サービス業で来期まで雨の見通しとなっている。

2.製造業の景況

 今期(令和6年1~3月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス29.1ポイント(14.8ポイント悪化の下向き)、採算でマイナス25.0ポイント(8.4ポイント改善のやや上向き)、資金繰りでマイナス22.9ポイント(1.4ポイント悪化のほぼ横ばい)と、売上高で悪化、採算でやや好転、資金繰りで現状維持となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和6年4~6月期)見通しの前年同期比DI値は売上高でマイナス23.0ポイント(6.1ポイント改善のやや上向き)、採算でマイナス27.1ポイント(2.1ポイント悪化のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス25.0ポイント(2.1ポイント悪化のほぼ横ばい)の見通しと、売上高でやや好転、採算、資金繰りでほぼ現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較

3.建設業の景況

 今期(令和6年1~3月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス21.2ポイント(20.2ポイント改善の上向き)、採算でマイナス30.3ポイント(2.7ポイント悪化のほぼ横ばい)、資金繰りでマイナス24.3ポイント(7.0ポイント悪化のやや下向き)と、売上で好転、採算でほぼ横ばい、資金繰りでやや悪化となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和6年4~6月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高でマイナス30.3ポイント(9.1ポイント悪化のやや下向き)、採算でマイナス39.4ポイント(9.1ポイント悪化のやや下向き)、資金繰りでマイナス21.2ポイント(3.1ポイント改善のほぼ横ばい)の見通しと、売上高でやや悪化。資金繰りでほぼ現状維持、採算でやや悪化の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較

4.小売業の景況

 今期(令和6年1~3月期)の前年同期比DI値は、売上高でマイナス34.5ポイント(9.5ポイント悪化のやや下向き)、採算でマイナス38.1ポイント(8.1ポイント改善のやや上向き)、資金繰りでマイナス20.7ポイント(6.2ポイント改善のやや上向き)と、売上高でやや悪化、採算でやや好転、資金繰りでやや改善なっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和6年4~6月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高でマイナス27.2ポイント(7.3ポイント改善のやや上向き)、採算でマイナス36.4ポイント(1.7ポイント改善のほぼ横ばい)、資金繰りで前期と同様のマイナス20.7ポイントの見通しと、売上高でやや好転、採算でほぼ現状維持、資金繰りで現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較

5.サービス業の景況

 今期(令和6年1~3月期)の前年同期比DI値は、売上高で0.0ポイント(6.5ポイント改善のやや上向き)、採算でマイナス30.3ポイント(12.0ポイント悪化の下向き)、資金繰りでマイナス13.5ポイント(6.9ポイント悪化のやや下向き)と、売上高でやや好転、採算で悪化、資金繰りでやや悪化となっている。 ※()内は前期DI値との比較
 来期(令和6年4~6月期)見通しの前年同期比DI値は、売上高で3.0ポイント(3.0ポイント改善のほぼ横ばい)、採算でマイナス22.7ポイント(7.6ポイント改善のやや上向き)、資金繰りでマイナス10.4ポイント(3.1ポイント改善のほぼ横ばい)と、売上高でほぼ現状維持、採算でやや好転、資金繰りでほぼ現状維持の見通しとなっている。 ※()内は今期DI値との比較